コンパクトSUV市場が熱い。日産キックスに続いてトヨタ ヤリスクロス登場。
8月31日トヨタからヤリスクロスが発売されました。どの様なクルマなのか、ポイントをご説明します。また、CRC独自の視点による注目点やご提供出来るサービスについてもご紹介させて頂きます。
商品概要
ヤリスクロスは、2020年1月に発売されたヤリスとプラットフォーム(GA-Bプラットフォーム)やインパネなどを共用し、大径タイヤの装着や最低地上高のUP等を施しています。ボディサイズや価格から見ると、競合車は、日産キックスやホンダ ヴェゼルなどが挙げられ、セグメントはCompact SUVに属します。
<参考:ヤリスのインパネ>
[諸元]
[商品ポジション]
全長と全巾によるポジショニングを見ると、ヤリスクロスはCompact SUVの中では最も小さいですが、ライズ/ロッキーと比べると全長が+185mm、全巾が+70mmあります。
Compact SUVは、BsegプラットフォームとCsegプラットフォームの車が混在しています。Bsegプラットフォームの車はベース車のホイールベースと同等もしくは延長し、Csegプラットフォームの車はベース車のホイールベースを短縮しています。
ヤリスクロスのホイールベースは、ベース車のヤリス(Bsegプラットフォーム)と同等の為、競合他車に対し短いです。
[価格帯]
ヤリスクロスのスタート価格は179.8万円で、ヴェゼルに比べ約30万円安く、ハイブリット類別に於いては約20万円安い状況(注:AtoA比較では無い)。また今年6月に発売されたキックスと比べても同様に20万円安く、競合他車に対する価格の優位性が見られます。
[燃費]
ハイブリット2WD上級類別での車両重量と燃費(WLTCモード)によるポジショニングを見ると、ヤリスクロスは競合他車に対し軽くて燃費が良いです。
またCH-Rも車両重量の割には燃費が良く、トヨタ ハイブリット車の性能の高さが伺えます。
また、同様にガソリン類別で見てもヤリスクロスの燃費の良さが伺えます。
CRCの注目点とご提供できるサービス
①販売台数
ヤリスクロスの販売目標台数は4,100台/月です。需要源泉は新規投入車種の為、保有からの代替は有りませんので、他車種からの獲得になります。このクラスのSUVは需要が拡大傾向にありますので、特に他社銘柄の獲得が重要となります。
⇒ ご提供できるサービス:市場調査実施による他社銘柄との比較検討状況や、勝因/敗因の分析等のご提供。
②商品力
ヤリスクロスは、6月に新規投入されたキックスと比較されると思いますが、類別展開の多さ(選択肢の多さ)、価格の安さ、燃費の良さなどはヤリスクロスが優っています。
燃費の良さは、ブラジルやタイ等の新興市場を中心としたキックスと、欧州にも展開しCO2規制への対応もしているヤリスクロスとの狙いの違いでしょうか、、、。
こうしてデータだけ見ると、ヤリスクロスの優位性が目立ちますが、このクラスのSUVを購入検討している人達が、実際にこれらのクルマを見て触れた時に、どの様な評価になるのか気になるところです。
⇒ ご提供できるサービス:既販車クリニック実施によるヤリスクロス、キックス、ヴェゼル、CX-30等の商品力分析のご提供。
纏め
ヤリスクロスは、ベース車のヤリスとプラットフォームだけでなくインパネなど目に見える部分まで共用化を図り、コストや投資を抑制し、競争力ある価格を実現しています。またハイブリット技術に加えエンジンの3気筒化等の重量軽減により、高い燃費性能も実現しています。
今後は、来年発売が予想されるヴェゼル次期車(新型フィットベース)との競合が注目されます。
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