こんにちは。
社長の尾鷲です。
 
前回のブログ『【タイ 農用トラクター調査記 Part.1】驚き!タイの農家の暮らし』では、現在のタイの農家の暮らしについてお話しました。
 
今日は、タイの農用トラクター市場の現状とこれからの見通しについてお話して行きたいと思います。
 
 

< 農用トラクター1台は水牛6頭分の働き >


タイの農用トラクター市場の成熟度は、私の見解では2012年頃から成長し始め現在に至り、その需要は今後も伸びるのではないかと予測しています。
(但し、農業政策に変革があり現在の状況が大幅に変わってしまうような場合はその限りではないかも…。
それでも方向性としては、伸びる方向にあると見て良いでしょう。)

 
農用トラクターの年間の稼働時間は、数百時間程度。
稼働している日数は、1年中使いまわす自家用車に比べて少なく、1年の1/4程度で時間当たりのコストは非常に高いものについているようです。
 
農家に取って、農用トラクターの導入は経済的な負担はかなり大きいはずですが、水牛を飼育し、水田を維持管理するのに比べるとずっと楽であり、米以外の農作物にも手が出せ、農業の多角化につながるなどのメリットが多いのです。
 
実際、私が訪問した農家は以前は水牛を6頭飼って作業をしていたそうですが、現在より狭い耕地面積の水田を維持していくのがやっとだったと言っていました。
 
結果的に作業が効率的になり収入が増え、それがトラクターの需要に結び付いているのだというのは明確です。
 

< 頑張る日本ブランドの農用トラクター >


タイの農用トラクターの需要は、アメリカなどとは違って大型ではなく中型のトラクターが中心で、日本の『Kubota』ブランドを使用している農家が多いです。
 
全体的に見ても、『Kubota』も含めた日本メーカーの農用トラクターを使用している農家が多く、日本ブランドがシェアーの大半を占めています。
日本オンパレードと言った様相ですね。

 
この背景として、水田が盛んな日本で養われてきた農用トラクターの技術力が農家の半数以上がお米を主要農産物としているタイで受け入れられている為だと考えられます。
 
そう言った意味では、水田耕作が盛んなミャンマー、カンボジア、ベトナムなどインドネシアを含むインドシナ半島すべての国でこのような状況が起こってもおかしくないと言えそうですね。
 

< 日本ブランドが受け入れられている秘訣は? >

『Kubota』ブランドのタイでの成功の秘訣は、そのタイにおけるビジネスモデルをじっくり研究することにより分かるのではないでしょうか。
タイにおける『Kubota』の存在感は車メーカーで言うと『トヨタ』のようなイメージ感を受けます。
 

まず気になるのが、街道沿いにある農用機械の販売店を見ると『Kubota』の看板をあげている店が多く、たぶん『Kubota』の正規ディーラーと思われる店舗がくまなく展開している様子が伺えます。
 
反面、同じ日本ブランドの『Iseki』、『Yanmer』,『Mitsubishi』などの看板をあげているディーラーは殆ど見当たらないのです。
 
恐らく、タイ市場への初期導入戦略の違いから、このような差が結果として出てきたのだと考えられます。
 
また、店舗展開がしっかりしている『Kubota』は、購入後のアフターサービスもしっかり対応しているはずです。
反面、その他日本ブランドの多くは、アフターサービスやユーザーコミュニケーションの部分で劣勢に立たされているのではないかと想像できます。
 
今後、タイのトラクター市場が成熟期を迎えた場合、このアフターサービスやユーザーコミュニケーションの綿密さが同一ブランド再購入率にも影響を与えるのではないかと思われます。
 

< タイでの出張を終えて >

今回の出張では、タイの農用トラクターの需要を始め、タイの農家の人々の生活にも触れ、耳をダンボにして色々な情報をつかんできました。
 
前回のブログでも紹介した農家では、農業の多角化の一環として、農用トラクターを使いナツメヤシの栽培も始めたと言い、一面ナツメヤシの苗木が植えられている畑も見せてもらいました。
 

ご主人がブッシュをかき分けて何やらゴソゴソしていたと思ったら、ヤシの実をいくつもぶらせげて戻ってきて、採れたてのヤシの実ジュースを飲ませていただきました。
それがまたびっくりするほど美味しかった!!
 
今までも旅先で何度か味わうことはありましたが、あまり美味しいという印象はなかったのでその美味しさにびっくりしました。
新鮮なヤシの実ジュースはあんなにも甘くて美味しいんですね。
 
タイの農家のみなさん、色々お世話になり、また、貴重なご意見ありがとうございました。
又機会があればお邪魔したいです。
 
ところで… あの飼っていた水牛6頭はどこへ行ったのかな…?
帰国後、ふと気になったのでした。