日本の自動車メーカー、2021年第3四半期決算状況
タグ: スズキ, スバル, トヨタ, ホンダ, マツダ, 三菱, 日産, 決算
1、日本の自動車メーカー7社比較
日本の自動車メーカーの2021年第3四半期決算を纏めましたので、ご紹介いたします。
第3四半期(累計)の全世界販売台数は、トヨタ、日産、スズキ、三菱が前年同期比を上回り、マツダは変動無く、ホンダ、スバルが下回っている状況です。
売上高はスバル以外は前年同期比を上回っており、営業利益及び当期純利益に於いてはトヨタの強さが際立ってますが、前年マイナスだった日産、マツダ、三菱がプラスに転じてます。
2、マツダ、スバル、三菱3社比較
以下会社規模が近いマツダ、スバル、三菱の三社で比較してみました。
2020年コロナ禍により大きく業績が落ち込んだマツダと三菱は、売上高、営業利益、当期純利益共に大幅に改善しています。一方コロナ禍に於いても健闘していたスバルは、前年同期をやや下回っている状況です。
3、7社通年比較
全世界販売台数の2021年度通年見通しは、トヨタ、スズキ、三菱が2020年度を上回っており、特にスズキと三菱は、第3四半期に於いて上方修正しています。
売上高は、スバル以外は前年を上回る見通しで、営業利益においてはスズキとスバル以外は前年を上回る見通しです。特に日産と三菱はマイナスだった2020年度から大幅に改善しています。
4、3社通年比較
マツダ、スバル、三菱の3社比較では、三菱の回復が目立ちます。マツダも大きく改善してますが、売上高の割に営業利益が少ない(営業利益率が低い)状況です。
5、まとめ
2020年度は新型コロナの影響で各社業績が悪化した中、比較的影響の少なかった中国市場での販売台数が多いホンダとトヨタは回復が早かったですが、コロナとゴーンショックが重なった日産と三菱は回復が遅れてました。しかし2021年度は新型車の販売好調もあり、日産、三菱共に大幅に業績が改善し、日本メーカー各社コロナ前の水準に戻りつつあります。
これまでコロナ禍の中でも順調に回復してきた日本メーカー各社ですが、今後は半導体不足による生産への影響やウクライナ情勢、さらには景気後退などが懸念され、2022年3月期(2021年度)決算に於ける2022年度の計画が注目されます。
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